2021.05.24 Mon. update
世界初 「スリムライン モノリシック マニュファクチュール」 40Hz 新登場
フレデリック・コンスタントは、一般的な機械式ムーブメントの10倍速の振動数 (毎時288,000振動 40Hz)を誇るSlimline Monolithic Manufacture / スリムライン モノリシック マニュファクチュールを発表しました。
フレデリック・コンスタントは世界初となる毎時28万8000回/40 Hzという驚異の高振動で駆動するシリコン製オシレーター(振動子)を実現しました。
機械式時計の調速機構の既成概念を刷新するSlimline Monolithic Manufacture /スリムライン モノリシック マニュファクチュールの振動数は、一般的な機械式ムーブメントの10倍速を誇ります。テンワ、ひげゼンマイを含むパーツをシリコンで一体成型したオシレーターの調速脱進機構は、革新的な設計で高振動と従来のムーブメント構造に収まるコンパクトなサイズを実現しました。
そして、この世界初、40Hzという高振動数を誇るモノリシックは、フレデリック・コンスタントの「手の届くラグジュアリー」という理念に忠実に手の届く価格でお届けします。
計時の精度に対する革命 – モノリシックオシレーター
フレデリック・コンスタントは、弾力性特性の素材であるシリコンの一体型モノリシックパーツを採用することにより機械式時計の計時精度に画期的なコンセプトを導入しました。
標準的な調速機構における26個の部品を、2つの調整ウェイトを含む一体型シリコンパーツで代替しました。全く新しい設計のオシレーターのサイズの直径は9.8mmという従来のテンプサイズに収まるように設計。
厚みは0.3mという髪の毛より細い薄さです。脱進機のアンクルをシリコンオシレーター内部に組み込み、ガンギをオシレーター内に内蔵したことで、サイズを抑えた超薄型オシレーターとなり、振動子の超薄型化とすべての機能を1枚の薄いシリコン層に収めることを可能にしました。従来の時計の振幅は約300度であるのに対し、このオシレーターはわずか6度です。この小さな振幅は振動数を上げる事となり、通常の4Hzから10倍の40Hzに、1時間あたりの振動数は28,800振動ではなく288,000振動となりました。
単結晶シリコン
オシレーターの素材に単結晶シリコンを使用することで、従来のスプラングテンプに見られた主なウィークポイントを回避することが可能になりました。
単結晶シリコンは100%の耐磁性を誇り、温度変化を受けにくいという特性があります。また、重力の影響下も受けにくいです。部品を組み立てる構造ではないので、パーツに対する摩擦や摩耗が抑制されます。結果として、ガンギ車そして脱進機の稼働力が節約されます。
そして、シリコンには注油が不要です。この点も非常に重要であり、脱進機の長期的な信頼性向上につながります。
フレデリック・コンスタント30個目の自社製ムーブメント
従来のムーブメント輪列では、振動数40Hzという高振動調速に対応することができません。そこで、フレデリック・コンスタントは、新たなベースムーブメントとなる自動巻きキャリバー FC-810を設計しました。
新しいシリコン製オシレーターのハイビートにも対応可能なキャリバーは、80時間という強力なパワーリザーブも確保しています。 毎時2万8800回振動する従来の機械式ムーブメントでは、秒針が1秒間に8回振動します。
対するモノリシック マニュファクチュールキャリバーでは、1秒間に秒針が80回振動し秒針がなめらかに動きます。
誕生 – Flexous とのコラボレーション
モノリシック オシレーター開発のアイデアは今から3年前、Flexous社の創立者兼CEO ニマ・トルー博士と、フレデリック・コンスタントの共同設立者でCEOを務めたピーター・スタースの出会いにより始まりました。「YES!Delft」社の支部であるフレクサス社はイノベーティブなタイムピーステクノロジーを扱う独立系企業で、時計のフレキシブルなメカニズムの技術スペシャリストです。フレデリック・コンスタント社とフレクサス社の様々な分野の高い専門知識が集結したチームが共同開発を行いました。当初から、その技術的なゴールは明確に設定されました。すなわち、「従来のテンプに相当するサイズ」、「可能な限り高振動」、「80時間パワーリザーブ」、「リーズナブルな価格で、大量生産が可能なコストパフォーマンスの高い設計」であることが求められたのです。
スリムライン モノリシック マニュファクチュール
スリムライン モノリシック マニュファクチュールは3モデル。
ケース径40mmのラウンドケースの時計はフレデリック・コンスタントらしいエレガントな外観と6時位置の開口部から覗く革新的な振動するオシレーターとの対比を楽しむことができます。
文字盤はクラシックなクル・ド・パリ装飾をあしらい、ブレゲ調の針とプリントローマ数字がコーディネートされています。
ケースバックからは、自動巻きFC-810キャリバーの全貌を目にすることができるようデザインされており、ローターはオープンワーク、美しいコートドジュネーブとペルラージュ装飾が手作業で施されています。
FC-810MC3S9 (LEFT)
自動巻き〔FC-810〕、ハートビート、パワーリザーブ80時間、毎時288,000振動・40Hz、ケース径40mm、ケース厚11.38mm、3気圧防水、18K ローズゴールド、アリゲーターストラップ、世界限定81本
FC-810MC3S6 (CENTER)
自動巻き〔FC-810〕、ハートビート、パワーリザーブ80時間、毎時288,000振動・40Hz、ケース径40mm、ケース厚11.38mm、3気圧防水、ステンレススチール、アリゲーターストップ、世界限定810本
FC-810MCN3S6 (RIGHT)
自動巻き〔FC-810〕、ハートビート、パワーリザーブ80時間、毎時288,000振動・40Hz、ケース径40mm、ケース厚11.38mm、3気圧防水、ステンレススチール、アリゲーターストップ、世界限定810本